世界史ひとこま ガンダーラの栄華は夢のごとく 昔、学校の授業で、インドの北にガンダーラという処があり、仏像はその地で初めて造られたのだと教わった。それまで、仏像はこの世に存在しなかったのだという。ところで、インドではお釈迦さんが死に臨み、自らの彫像を掲げることを禁じた。他人に頼らず、自... 2020.10.17 世界史ひとこま
世界史ひとこま オアシスの隊商、シルクロードを行く いまどき、 長安を発し 1000キロにおよぶ荒涼たる砂漠と標高 5000mの山岳を、ラクダやヤクで越えるなどというレースに挑む者は、果たしてどれほどいるであろうか。 かつて、オアシスの隊商たちは生活のため、この過酷な旅に出なければならな... 2020.09.07 世界史ひとこま
世界史ひとこま 唐の都・長安 占領の危機太平洋戦争のあと我が国が米軍の占領下におかれたことは記憶に新しいが、そのほかに2度、我が国は占領の危機に陥ったことがある。一度目は662年、白村江の戦いにおける敗戦、もう一度は元の大軍に襲われた元寇の役である。白村江の敗戦のあと、... 2017.09.18 世界史ひとこま
世界史ひとこま 洛陽のこと 9秒984年前、高校生だった桐生選手が100㍍を10秒19で走ったニュースは、驚きをもって迎えられた。近い将来9秒台で走る最初の日本人になるだろうと、多くのものが予想した。それだけに今回の9秒98は、本人にも我々にも待ちわびた朗報といえるだ... 2017.09.12 世界史ひとこま
世界史ひとこま モンゴル軍のこと 少年のころ、毎日馬に乗って生活している遊牧民の子供を、羨ましく思った記憶がある。学校にも行かなくていいし、宿題もない。毎日馬に乗って草原を走り回り、羊の群れに青々とした草を食べさせながら、その中から夜の食卓にのぼる羊を選ぶというのであるから... 2017.07.23 世界史ひとこま
世界史ひとこま 錬金術と幻想 今や錬金術といえば利殖目的の不動産投資や悪徳商法を指すことが多いが、もともとは一般の物質を完全な物質に造り替えようとする技術を指した。錬は修練、鍛錬、錬成など、ねり、鍛えるという意である。とくに中世のヨーロッパでは、「賢者の石」なる触媒を用... 2016.02.29 世界史ひとこま
世界史ひとこま ノブレス・オブリージュ 釜石に友人がいる。今度の大地震のあとやっと電話が通じると、津波で自宅の診療所は壊滅したが、幸い命拾いしたよと明るく言う。釜石市は山に向かってゆるやかな斜面をなしていて、今回海に近い街の半分が消失したそうだ。彼の家もそこにあった。学生時代、仲... 2011.03.28 世界史ひとこま
世界史ひとこま 科学の父 ガリレオ 少年時代、寝転んで空を見上げていると、地球が回っているなどどうしても信じるわけにはいかなかった。同時に「それでも地球は回る」といい張ったガリレオという人をいぶかしく思った記憶がある。昭和46年、アポロ15号の月面活動が報じられるなか、スコッ... 2011.02.20 世界史ひとこま
世界史ひとこま ポルトガルとスペインの世界二分論 我が国が室町時代の後半にさしかかった頃、ヨーロッパではポルトガルとスペインが驚くべき相談をしていた。自分たちが住むヨーロッパはさておいて、あとの世界をこの二国だけで分けてしまおうというのである。その契機になったのは、1492年、スペイン国王... 2010.12.27 世界史ひとこま