興味深い外国人フロイトの死生観 1938年、強引にオーストリアを併合したナチスにとって 、精神分析を業とするフロイトは危険思想の持主とみなされた。しかもユダヤ人である。このため、彼の弟子たちは危険を冒しながらも、なんとか彼をロンドンへ亡命させることに成功した。 だが彼...2020.03.08興味深い外国人
興味深い日本人子規の覚悟 「食べないと死んでしまうよ」と言って、死期の迫った人へ無理に食べさせようとする光景を散見するが、内科学の大家ハリソン先生の指摘されるごとく、「ひとは食べないから死ぬのではなく、死が迫ったから食べないのだ」というのが真相だろう。 子規の食欲 ...2020.02.13興味深い日本人
興味深い外国人ハイデッカーの実存主義 「良心は常に、沈黙という形で語る」 「単純なものこそ、変わらないもの、偉大なるものの謎を宿している」 「限られた時間でより多くのことを知り得ていくには、複雑なことを複雑に学んでいくより、シンプルの先にあるものを学ぶことが必要だ。」 味わいの...2020.01.19興味深い外国人
興味深い日本人富永仲基の仏教観 法華経も阿弥陀経も釈迦の仏教でなく、後世の人の作だといったのは、大阪の町人・富永仲基(なかもと)である。 彼の棲んだ江戸時代、幕府が容認している仏教に対して、釈迦が始めたものではないと声を出すのは、身の危険を覚悟の上である。しかも当時のよう...2019.12.31興味深い日本人
日本人の宗教心唯識 かつて南都北嶺といって、その威風は朝廷から一目置かれるほどであった。 南都は奈良、といっても興福寺、北嶺は比叡山延暦寺を意味し、ともに平安時代、寺院でありながら圧倒的な存在感を示した。 なぜ寺が、と言われそうだが、じつはともに巨大な荘園領主...2019.12.13日本人の宗教心
興味深い日本人山本権兵衛、東郷平八郎を後継指名 山本権兵衛の面構えは尋常でない。生来気性が激しく、青年時代から敵を射すくめるような鋭い視線に、相手は思わずたじろぐほどで、幾星霜を経てもその眼光に翳りはない。 信念を曲げず、口にしたことには責任をもち、潔いこと、終生変わらなかった。薩摩武士...2019.11.30興味深い日本人
明治山本権兵衛、東郷平八郎を後継指名 山本権兵衛の面構えは尋常でない。生来気性が激しく、青年時代から敵を射すくめるような鋭い視線に、相手は思わずたじろぐほどで、幾星霜を経てもその眼光に翳りはない。 信念を曲げず、口にしたことには責任をもち、潔いこと、終生変わらなかった。薩摩武士...2019.11.29明治
明治山陽線 鉄道敷設秘話 「青年時代の失敗体験は、将来の成功の尺度となる。すなわち、失敗をどう思ったか、いかに対処したかで彼の生涯は決まる。」 そう言ったのは、普墺・普仏戦争を制し、「ドイツ陸軍の父」といわれる参謀総長モルトケである。モルトケは当時の先端技術「鉄道」...2019.11.17明治
興味深い外国人コペルニクス的転回 コペルニクスが世間の常識をひっくり返し、天動説から地動説へ180度転回させたことを「コペルニクス的転回」と呼ぶようになったが、言い出したのはカントである。 ところで、われわれが見ている世界は決して真の世界ではない。たとえば庭の赤い花を見て美...2019.10.28興味深い外国人
江戸時代松坂屋と竹中工務店の絆 名古屋の「いとう屋」といえば、のちの「松坂屋」としてつとに名高いが、江戸時代には尾張藩御用達商人として藩財政に関わり、明治維新後は公金を取り扱い、伊藤銀行、東海銀行を経て、現在の「三菱UFJ銀行」に至っている。 もともとは、信長の小姓であっ...2019.08.12江戸時代
日本人気質心がなごむ「ゆらぎ」 数万匹ものイワシやサバの大群が、ひと固まりになってサメのそばを移動している動画を見ることがある。あたかも巨大魚かと思わせることで、相手をひるませようと指示を出す賢い魚がいるとしか思えない統率ぶりだ。人の世界では誰かが提案し、仲間に伝達しなけ...2019.07.25日本人気質
昭和敗戦後の残像 学校に上がるまでの記憶は茫洋として掴みどころがないが、小学1年生になってやっと切れ切れではあるが、思い出すことがある。昭和28年のころで、敗戦後の傷跡をまだ引きずっていた。したがって、あまりいい思い出はない。 当時は、家族みんなでラジオを聞...2019.07.15昭和
江戸時代長州の怨念 若いころ、姫路城を見て、播磨52万石をもってしても、なお不相応な巨大城郭に驚いたものだが、その後、それは家康の命による薩長への防波堤つまり要塞だと教わった。 家康は後世、徳川に弓引くものは、恐らく長州か薩摩あたりと見当をつけ、瀬戸内沿岸に譜...2019.07.13江戸時代
四季雑感籠の中の鳥 19歳で無期懲役の刑に服し、精神障害も患ったため、 80歳を超えてこのたび、出所を認められたというひとがいる。 60数年間は昭和年間に匹敵する。昭和という時代をこの目で見ずに、大正からいきなり平成の世に出てきたに等しい。 まるで変貌してしま...2019.05.21四季雑感
海外紀行ニューヨーク紀行 ニューヨークに着いた日、2001年、9.11事件のあったグラウンドゼロを訪れた。 今、その跡地には慰霊碑「911メモリアル」が建てられ、被害者3000人の名前が刻まれている。よく見ると数か所、名前の傍に一凛のバラが添えられている。その人の誕...2019.05.12海外紀行
室町時代貨幣を輸入していた日本 「びた一文払えない」などという。「びた」とは僅かな金という意で、「びた銭」とは、室町期に流通した永楽銭を模した偽造通貨である。 中国各地ばかりか日本でも、個人がひそかに隠れて鋳造するのであるから、いいものはできない。真ん中の穴がふさがったり...2019.04.07室町時代
海外紀行イギリス紳士のこと 機会あってイギリスには7~8回出かけた。無論、長期滞在したわけではない。が、何度か訪れるうち、彼らから我々日本人と違う、なにごとかを感じるようになった。 多民族国家 イギリス イギリスは在住する外国人の出身国も人数も、世界で最も多い国のひ...2019.02.20海外紀行
興味深い外国人デカルトの思い出 刺激のない田舎町にいて、なんとなくその日を過ごしているだけの高校生にとって、いきなり文系理系のどちらに行くのかと言われても、確固たる信念などないものが多かった。教師より、ヨーロッパの同年代の子は、すでに職業を意識した専門分野に進学していると...2019.02.12興味深い外国人